小児の頭痛

「子どもが頭痛を訴えるようになった」
「学校を休むほど頭痛がひどい」
「ゲームや勉強のあとに頭痛がする」
「子どもの頭痛でもMRI検査は必要ですか?」

このようなお悩みで、大阪市・東大阪市・八尾市の頭痛外来や脳神経外科を受診されるお子さんが増えています。

子どもの頭痛の多くは片頭痛や緊張型頭痛ですが、中には脳腫瘍・脳出血・水頭症・脳血管疾患など、早急な治療が必要な病気が隠れていることもあります。

そのため、小児の頭痛では「様子を見れば大丈夫」と自己判断せず、必要に応じてMRI検査を含めた評価を行うことが重要です。

当院頭痛外来では、お子さん一人ひとりの症状に応じて診断・治療を行っています。

 

小児の頭痛は珍しくありません

子どもの頭痛は決して珍しい症状ではありません。

海外の疫学研究では、

  • 7歳までに約40%
  • 15歳までに約75%

の子どもが頭痛を経験すると報告されています。

また、日本でも学校保健調査では、小学生から高校生にかけて頭痛を訴える児童・生徒が年齢とともに増加することが知られています。

思春期では女子に多くなり、ホルモンの影響も関与すると考えられています。

 

小児頭痛の種類

① 片頭痛

最も多い頭痛の一つです。

特徴は、

  • ズキズキする痛み
  • 運動すると悪化
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 光過敏
  • 音過敏

などです。

子どもでは両側性に痛むことも多く、成人とは症状が異なる場合があります。

② 緊張型頭痛

  • 勉強
  • ゲーム
  • スマートフォン
  • 姿勢不良
  • ストレス

などが原因となります。

頭全体を締め付けられるような痛みが特徴です。

③ 二次性頭痛

重要なのが、

  • 脳腫瘍
  • 水頭症
  • 髄膜炎
  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • 脳動脈奇形
  • 脳静脈洞血栓症

などです。

頭痛外来や脳神経外科では、危険な頭痛を見逃さないことが最も重要です。

 

MRI検査が必要な頭痛

以下のような症状がある場合には、MRI検査をおすすめします。

  • 初めて経験する強い頭痛
  • 朝起きた時の頭痛
  • 嘔吐を伴う頭痛
  • 頭痛が徐々に悪化している
  • 夜間に目が覚める頭痛
  • 手足のしびれ
  • けいれん
  • 意識障害
  • 発熱を伴う頭痛
  • 性格や行動の変化

MRI検査では、

  • 脳腫瘍
  • 水頭症
  • 脳血管異常
  • 脳炎
  • 脳出血

などを詳しく調べることができます。

 

小児片頭痛の特徴

大人の片頭痛とは少し異なります。

特徴として、

  • 発作時間が短い(2~72時間)
  • 両側が痛いことが多い
  • 腹痛や吐き気が目立つ
  • めまいや立ちくらみを伴うことがある
  • 学校生活に支障をきたす

などがあります。

また、家族に片頭痛があるお子さんでは発症しやすいことも知られています。

 

頭痛の原因になる生活習慣

小児頭痛外来では、生活習慣の確認も重要です。

  • 朝食を抜く
  • 睡眠不足
  • 水分不足
  • 長時間のゲーム・スマートフォン
  • 運動不足
  • ストレス
  • 受験や学校生活の負担

これらは片頭痛や緊張型頭痛を悪化させる要因になります。

 

頭痛外来で行う検査

当院の頭痛外来では、

問診

神経学的診察

MRI検査(必要時)

頭痛日記の確認

生活習慣の評価

を組み合わせて診断します。

MRI検査が必要かどうかは、症状や診察所見をもとに判断します。

 

小児頭痛の治療

治療は原因によって異なります。

生活習慣改善

  • 規則正しい睡眠
  • 朝食を毎日食べる
  • 十分な水分補給
  • 適度な運動
  • ゲーム・スマートフォン時間の見直し

急性期治療

必要に応じて、

  • アセトアミノフェン
  • イブプロフェン

などを使用します。

薬の使用回数が増えすぎると**薬剤の使用過多による頭痛(MOH)**につながるため注意が必要です。

予防治療

頭痛の頻度や生活への影響が大きい場合は、予防治療を検討することがあります。

 

小児頭痛に関するデータ

  • 7歳までに約40%の子どもが頭痛を経験
  • 15歳までに約75%が頭痛を経験
  • 小児片頭痛の有病率:約7~10%
  • 思春期では女子に多い
  • 小児片頭痛患者の約60~70%に家族歴を認める
  • 小児頭痛の約90%以上は一次性頭痛(片頭痛・緊張型頭痛)とされますが、危険な二次性頭痛を除外することが重要です。
  •  

Q&A

Q1. 子どもの頭痛はよくあることですか?

はい。成長とともに増加し、多くは片頭痛や緊張型頭痛です。

Q2. 子どもでもMRI検査は必要ですか?

症状によっては必要です。

危険な病気を除外するためにMRI検査が重要となる場合があります。

Q3. 学校を休むほどの頭痛は受診したほうがいいですか?

はい。

生活に支障が出ている場合は頭痛外来や脳神経外科での評価をおすすめします。

Q4. ゲームやスマートフォンは頭痛の原因になりますか?

長時間の使用は頭痛を悪化させる可能性があります。

Q5. 子どもの片頭痛は治りますか?

成長とともに改善する方もいますが、適切な診断と治療により学校生活への影響を減らすことができます。

参考文献(国内)

  1. 日本頭痛学会.頭痛の診療ガイドライン2021
  2. 日本小児神経学会.小児神経疾患診療ガイドライン
  3. 日本神経学会.慢性頭痛診療ガイドライン
  4. 日本頭痛学会誌.小児片頭痛に関する研究
  5. 日本小児科学会.学校保健と頭痛

参考文献(海外)

  1. International Headache Society. International Classification of Headache Disorders, 3rd edition (ICHD-3).
  2. American Academy of Neurology. Practice Guideline Update: Pharmacologic Treatment for Pediatric Migraine Prevention.
  3. American Headache Society. Guidelines for the Diagnosis and Management of Pediatric Migraine.
  4. Donald W. Lewis, et al. Practice Parameter: Evaluation of Children and Adolescents With Recurrent Headaches.
  5. Stefan Evers, et al. EFNS Guideline on the Drug Treatment of Migraine in Children and Adolescents.

 

執筆 三木 貴徳(みき たかのり)

東大阪みき脳神経外科クリニック 院長

  • 日本脳神経外科学会 脳神経外科専門医
  • 日本脳卒中学会 脳卒中専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会 神経血管内治療専門医

所属学会

  • 日本頭痛学会
  • 日本認知症学会

大阪市・東大阪市・八尾市を中心に、頭痛外来、MRI検査、脳卒中診療、認知症外来、脳ドックに力を入れています。

お子さんの頭痛は、成長とともに改善することもありますが、中には精密検査が必要な病気が隠れていることもあります。「いつもと違う頭痛」「学校生活に支障が出る頭痛」がある場合は、お気軽に当院の頭痛外来へご相談ください。

東大阪みき脳神経外科クリニック