「最近、物忘れが増えた」と感じていませんか?
「人の名前が思い出せない」
「同じことを何度も聞いてしまう」
「約束を忘れることが増えた」
「家族から『最近物忘れが多い』と言われた」
このような症状に不安を感じて受診される方が年々増えています。
物忘れは加齢によって誰にでも起こりますが、中には認知症やMCI(軽度認知障害)が原因となっている場合があります。
認知症は早期発見・早期診断・早期治療が非常に重要な病気です。
近年ではアルツハイマ病に対する新しい治療薬(レカネマブ・ケサンラ)が登場し、MCIや認知症の早期段階から治療介入できる時代になりました。
東大阪みき脳神経外科クリニックでは、脳神経外科専門医・脳卒中専門医が認知症診療を行っています。
MRIによる画像診断をはじめ、神経学的診察や認知機能検査を組み合わせ、一人ひとりに適した診断・治療をご提案しています。
東大阪市・八尾市を中心に、「物忘れが気になる」「認知症ではないか心配」という患者さんやご家族から多くのご相談をいただいています。
認知症とは?
認知症とは、一度正常に発達した認知機能(記憶・判断・理解・言語など)が病気によって低下し、日常生活に支障をきたす状態を指します。
単なる「物忘れ」ではなく、生活や仕事、家事、人とのコミュニケションに影響が出ることが特徴です。
日本では高齢化に伴い認知症患者数が増加しており、2022年の推計では約443万人が認知症、約559万人がMCI(軽度認知障害)とされ、65歳以上では約3人に1人が認知症またはMCIと推計されています。
認知症は特別な病気ではなく、誰にでも起こり得る身近な疾患です。
しかし、早期に診断・治療を開始することで進行を遅らせたり、生活の質(QOL)を維持できる可能性があります。
MCI(軽度認知障害)とは?
MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)は、正常な加齢による物忘れと認知症の中間の段階です。
本人や家族は物忘れを自覚していますが、買い物や食事、金銭管理などの日常生活はほぼ自立して行えます。
つまり、「認知症ではないけれど、正常とも言えない状態」です。
MCIは近年非常に注目されており、この段階で適切な診断と治療、生活習慣の改善を行うことで、認知症への進行を遅らせたり、改善する可能性があることが分かってきました。
一方で、放置するとアルツハイマ型認知症へ進行する方も少なくありません。
そのため、「少し気になる」段階で受診することが重要です。
加齢による物忘れと認知症の違い
「年齢のせいなのか、それとも認知症なのか分からない」というご相談は非常に多くあります。
加齢による物忘れ
脳の老化による自然な変化で、多くの方にみられます。
- 人の名前がすぐに出てこない
- 昨日の夕食のメニュを忘れる
- ヒントがあれば思い出せる
- 日常生活には支障がない
認知症による物忘れ
認知症では、出来事そのものを忘れてしまうことが特徴です。
- 食事をしたこと自体を忘れる
- 約束をしたことを覚えていない
- 同じ質問を何度も繰り返す
- 薬を飲んだことを忘れる
- 財布や鍵を何度もなくす
- 慣れた道で迷う
さらに進行すると、金銭管理や家事、運転など日常生活にも支障が生じます。
「年齢のせい」と決めつけず、一度専門医へ相談することが大切です。
このような症状はありませんか?
次のような症状がある方は、認知症やMCIの可能性があります。
一度専門医による診察を受けることをおすすめします。
- 同じ話を何度も繰り返す
- 約束を忘れることが増えた
- 物の置き場所を頻繁に忘れる
- 財布や通帳の管理が難しくなった
- 家事や料理の手順を間違えるようになった
- 慣れた場所で道に迷った
- 意欲が低下した
- 性格が変わったように感じる
- 家族から物忘れを指摘された
東大阪みき脳神経外科クリニックの認知症外来
当院では、単に「認知症かどうか」を判断するだけではなく、「なぜ物忘れが起こっているのか」を総合的に評価することを大切にしています。
認知症にはアルツハイマ型認知症だけでなく、脳血管性認知症、レビ小体型認知症、前頭側頭型認知症、正常圧水頭症など、さまざまな原因があります。
また、慢性硬膜下血腫や甲状腺機能異常、ビタミン欠乏など、治療可能な病気が原因で物忘れが生じることもあります。
当院では、脳神経外科専門医が診察を行い、MRIによる画像診断や認知機能検査などを組み合わせ、一人ひとりに適した診断と治療をご提案します。
「認知症ではないか」と一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
早期発見・早期治療が、これからの生活を守る第一歩になります。
認知症にはさまざまな種類があります
認知症は一つの病気ではなく、さまざまな原因によって起こる「症候群」です。
原因となる病気によって症状や進行速度、治療法が異なるため、正確な診断が非常に重要です。
東大阪みき脳神経外科クリニックでは、問診、神経学的診察、MRI検査、認知機能検査などを組み合わせ、それぞれの患者さんに最も適した診断・治療を行っています。
アルツハイマ型認知症
アルツハイマ型認知症は、日本で最も多い認知症で、全体の約60〜70%を占めます。
脳内にアミロイドβやリン酸化タウ蛋白が異常に蓄積し、神経細胞が徐々に障害されることで発症します。
近年の研究により、症状が現れる10〜20年前から病理学的変化が始まることが分かってっています。
主な症状
- 最近の出来事を忘れる
- 同じ質問を繰り返す
- 約束を忘れる
- 財布や鍵をなくす
- 料理や家事の段取りが難しくなる
- 進行すると、時間や場所が分からなくなる
- 家族の顔が分からなくなる
- 着替えや食事など日常生活に介助が必要になる
MRIでわかること
MRIでは、下記についてなどを評価します。
MRIだけで確定診断はできませんが、他の認知症との鑑別や治療方針を決めるうえで重要な情報となります。
- 海馬萎縮
- 側頭葉内側の萎縮
- 大脳皮質の萎縮
脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血など脳卒中が原因となる認知症です。
日本ではアルツハイマ型認知症に次いで多くみられます。
高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などの生活習慣病が危険因子です。
脳卒中を繰り返すたびに症状が悪化することもあります。
主な症状
- 注意力の低下
- 判断力の低下
- 歩行障害
- 手足の麻痺
- 感情の起伏が大きくなる
MRIでわかること
MRIでは、下記のことなどを詳しく評価します。
生活習慣病の治療や脳卒中予防が、認知機能の維持につながります。
- 脳梗塞
- ラクナ梗塞
- 白質病変
- 微小出血
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は、日本ではアルツハイマ型認知症に次いで多い認知症です。
脳内にレビー小体(αシヌクレイン)が蓄積することで発症します。
特徴的な症状
MRIでは大きな異常が目立たない場合もありますが、他の疾患との鑑別に役立ちます。
- 認知機能の変動(良い日と悪い日の差が大きい)
- 幻視(実際には存在しない人や動物が見える)
- パキンーソン症状(手足の震え、動作が遅くなる)
- レム睡眠行動異常(夢の内容に合わせて体を動かす)
- 早期から幻視がみられることが特徴です。
前頭側頭型認知症
前頭葉や側頭葉が障害される認知症です。
比較的若い年代(50〜60歳代)で発症することがあります。
主な症状
MRIでは前頭葉や側頭葉の萎縮を認めることがあります。
- 性格の変化
- 社会性の低下
- 衝動的な行動
- 同じ行動を繰り返す
- 言葉が出にくい
- 初期には物忘れよりも行動や人格の変化が目立つことが特徴です。
正常圧水頭症
正常圧水頭症は、治療によって改善が期待できる認知症の一つです。
脳脊髄液の循環異常により脳室が拡大し、認知機能障害を引き起こします。
特徴的な3つの症状
①歩行障害
- 最も早く現れる症状です。
- 小刻み歩行
- 足が上がりにくい
- 転びやすい
②認知機能低下
- 物忘れや注意力低下がみられます。
③尿失禁
- 症状が進行すると尿失禁を伴うことがあります。
- MRIでは脳室拡大など特徴的な所見を認めます。
- 適切な評価により、シャント手術で症状が改善する可能性があります。
治療可能な認知症を見逃さないことが重要です
「認知症」と思われていても、実際には治療可能な病気が原因となっていることがあります。
例えば、下記などです。
これらは適切な治療によって症状の改善が期待できるため、早期診断が非常に重要です。
- 正常圧水頭症
- 慢性硬膜下血腫
- 脳腫瘍
- ビタミンB12欠乏症
- 葉酸欠乏
- 甲状腺機能低下症
- うつ病
- 薬剤の副作用
当院では認知症の原因を総合的に評価します
物忘れがあるからといって、すべてがアルツハイマ型認知症とは限りません。
当院では、次の検査等を組み合わせ、「どの認知症なのか」「治療できる病気ではないか」を総合的に判断します。
認知症は早期診断がその後の生活を大きく左右します。
「年齢のせい」と自己判断せず、物忘れやご家族の変化が気になる場合は、お早めに東大阪みき脳神経外科クリニックへご相談ください。
- 問診
- 神経学的診察
- MRI検査
- 認知機能検査
- 必要に応じた血液検査
認知症の診断にはMRIが重要です
「物忘れがある=アルツハイマ型認知症」と考えられがちですが、実際には認知症にはさまざまな原因があり、診断には複数の検査を組み合わせることが重要です。
東大阪みき脳神経外科クリニックでは、問診や神経学的診察に加え、MRI検査や認知機能検査を組み合わせ、一人ひとりの症状に応じた診断を行っています。
MRIは認知症の診断だけでなく、治療可能な病気を見逃さないためにも欠かせない検査です。
MRIでわかること
MRIでは脳の萎縮だけでなく、脳卒中や脳腫瘍など物忘れの原因となるさまざまな病気を評価できます。
アルツハイマ型認知症
海馬や内側側頭葉の萎縮を評価します。
特に海馬は記憶に重要な役割を果たしており、アルツハイマ型認知症では早期から萎縮がみられることがあります。
脳血管性認知症
MRIでは下記などを確認します。
高血圧や糖尿病を適切に治療することは、認知症の進行予防にもつながります。
- ラクナ梗塞
- 多発脳梗塞
- 白質病変
- 微小出血
正常圧水頭症
MRIでは脳室拡大や特徴的な画像所見を確認します。
歩行障害・認知機能低下・尿失禁を認める場合は、手術によって改善が期待できることがあります。
慢性硬膜下血腫
高齢者では軽い頭部打撲の数週間~数か月後に発症することがあります。
物忘れや歩行障害のみで発症することもあり、認知症と間違われるケースも少なくありません。
MRIにより診断できれば、手術によって改善が期待できます。
認知機能検査
認知症診療では、MRIだけではなく認知機能検査も重要です。
当院では症状に応じて各種検査を組み合わせています。
HDS-R(長谷川式簡易知能評価スケール)
日本で最も広く使用されている認知機能検査です。
見当識、記憶、計算などを評価します。
MMSE(Mini-Mental State Examination)
世界中で使用されている代表的な認知機能検査です。
認知症の重症度評価や経過観察にも用いられます。
MoCA-J
MCI(軽度認知障害)の診断に有用とされる検査です。
注意力や遂行機能など、より早期の認知機能低下を評価できます。
MRI検査については下記から更に詳しくご覧いただけます
血液検査の役割
物忘れの原因には認知症以外の病気が隠れていることがあります。
必要に応じて血液検査を行い、下記など、治療可能な病気を確認します。
- ビタミンB12欠乏
- 葉酸欠乏
- 甲状腺機能低下症
- 貧血
- 電解質異常
アルツハイマ病の最新診断
近年、アルツハイマ病の診断は大きく進歩しています。
これまでは症状を中心に診断していましたが、現在では病気の原因となる異常タンパク質を評価する時代になりました。
アミロイドβ
アルツハイマ病ではアミロイドβが脳内に蓄積します。
近年ではアミロイドPET検査や脳脊髄液検査などにより評価が可能です。
タウ蛋白
タウ蛋白の異常もアルツハイマ病の重要な特徴です。
現在はタウPETや脳脊髄液検査が研究・臨床で利用されています。
血液バイオマーカー
近年では血液中のp-tau217やp-tau181などの測定により、アルツハイマ病を早期に評価する研究が進んでいます。
今後、より簡便な診断法として期待されています。
レカネマブ・ケサンラという新しい治療
近年、アルツハイマ病の進行を遅らせる新しい治療薬として、レカネマブとケサンラが使用できるようになりました。
これらは症状を一時的に改善する薬ではなく、病気の原因と考えられているアミロイドβを除去することを目的とした治療薬です。
適応となる方
すべての認知症患者さんが対象になるわけではありません。
適応を慎重に判断し、治療のメリットとリスクを十分に説明したうえで導入を検討する必要があります。
- MCI(軽度認知障害)
- 軽度アルツハイマ型認知症
- アミロイド病理が確認されている方
MCIの段階で治療を始めることが重要です
認知症になってからではなく、MCIの段階で生活習慣の改善や適切な治療を開始することが、将来の認知機能維持につながる可能性があります。
最近では、下記などが認知症予防に有効であることが報告されています。
- 運動習慣
- 地中海食に代表されるバランスの良い食事
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理
- 良質な睡眠
- 読書や会話などの知的活動
- 社会参加
当院では早期診断・早期治療を大切にしています
認知症は「年齢のせい」と考えられがちですが、早期に診断することで治療や生活習慣の見直しにつなげられる病気です。
東大阪みき脳神経外科クリニックでは、MRIによる画像診断、認知機能検査、必要に応じた血液検査を組み合わせ、一人ひとりに適した診療を行っています。 「最近物忘れが増えた」「家族の様子が以前と違う」と感じたら、早めにご相談ください。早期診断と適切な対応が、これからの生活の質を守る第一歩になります。
この記事を執筆、監修した医師のプロフィール
三木 貴徳(みき たかのり)
東大阪みき脳神経外科クリニック 院長
●資格・所属学会
- 日本脳神経外科学会認定専門医
- 日本脳卒中学会認定専門医
- 日本脳神経血管内治療学会認定専門医
- 日本頭痛学会
- 日本認知症学会
脳神経外科専門医として、頭痛・脳卒中・認知症を中心に診療を行っています。
大阪市・東大阪市を中心に、「気軽に相談できる頭痛外来」を目指し、地域医療に取り組んでいます。
片頭痛は、日常生活に大きな影響を与える病気です。
「いつもの頭痛だから」と我慢されている方も少なくありません。
頭痛外来では、MRI検査による正確な診断を行い、一人ひとりに合わせた予防治療・最新治療をご提案しています。
頭痛やめまい、しびれ、物忘れなど、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
