頭痛日記は必要?

「頭痛が月に何回起こっているか分からない」

「薬を飲んでも、効いているのかよく分からない」

「どんなときに頭痛が起こるのか知りたい」

このような方におすすめしたいのが、頭痛日記です。

頭痛日記は、頭痛が起こった日や症状、使用した薬などを記録するものです。

特に片頭痛では、頭痛日記をつけることで、診断や治療方針の決定、薬の効果判定に役立ちます。

今回は、頭痛日記をつける意味と具体的な活用方法について解説します。

 

1.頭痛日記をつける5つのメリット

① 頭痛の頻度や重症度が分かる

頭痛日記をつけることで、1か月に何日頭痛が起こっているのか、どの程度日常生活に支障があるのかを把握できます。

片頭痛の治療では、頭痛の回数だけでなく、頭痛があった日数(頭痛日数)が重要です。

② 頭痛の誘因が見えてくる

頭痛には、睡眠不足、ストレス、月経、飲酒、生活リズムの変化などが関係する場合があります。

頭痛日記を継続することで、自分の頭痛が起こりやすい状況を把握できることがあります。

ただし、誘因は患者さんによって異なり、必ずしも毎回同じ原因で頭痛が起こるわけではありません。

③ 薬の使いすぎを防ぐ

頭痛が起こるたびに鎮痛薬を使用していると、薬剤の使用過多による頭痛(薬剤の使用過多による頭痛:MOH)につながることがあります。

頭痛日記に服薬日を記録することで、薬の使用頻度を確認できます。

一般に、薬剤の種類によって月10日以上または15日以上の使用が続く場合には、薬剤の使用過多に注意が必要です。

④ 予防薬の効果が分かる

片頭痛の予防薬には、従来の内服薬や抗CGRP関連製剤などがあります。

治療前後の頭痛日数を比較することで、薬の効果を客観的に評価できます。

例えば、月に頭痛が12日あった方が、治療後に6日になれば、頭痛日数は50%減少したことになります。

頭痛日数が50%以上減少することは、片頭痛予防治療の効果を評価する際によく用いられる指標の一つです。

⑤ 診察時に症状を正確に伝えられる

診察室では、過去1か月の頭痛の回数や薬の使用日数を正確に思い出すことが難しい場合があります。

頭痛日記があれば、医師と患者さんが同じ情報を共有でき、より適切な治療方針を検討できます。

 
 

2.頭痛日記はどのくらい続ければよい?

まずは1か月程度記録することをおすすめします。

頭痛の頻度や服薬状況を把握しやすくなり、診断や治療方針の参考になります。

予防薬を開始した場合には、治療前後を比較するため、数か月間継続すると効果判定に役立ちます。

日本頭痛学会が公開している頭痛ダイアリーなどを活用する方法もあります。

 

よくある質問(Q&A)

Q1.頭痛がない日も記録した方がよいですか?

はい。頭痛がない日も記録することで、1か月の頭痛日数を正確に把握できます。

Q2.頭痛日記は毎日書く必要がありますか?

できるだけ毎日、簡単に記録するのがおすすめです。詳しい文章を書く必要はありません。

Q3.頭痛日記をつけると片頭痛は治りますか?

頭痛日記そのものが片頭痛を治すわけではありません。しかし、頭痛の特徴や薬の効果を把握し、適切な治療につなげることができます。

Q4.スマートフォンのアプリでもよいですか?

はい。紙の頭痛日記でもスマートフォンのアプリでも構いません。継続しやすい方法を選ぶことが大切です。

Q5.頭痛日記は診察時に持参した方がよいですか?

ぜひ持参してください。頭痛日数や服薬状況を確認でき、治療方針の決定や予防薬の効果判定に役立ちます。

 

まとめ|頭痛日記は片頭痛治療の大切なツール

頭痛日記には、頭痛の頻度や重症度、誘因、薬の使用状況などを把握できるメリットがあります。

特に片頭痛では、頭痛日数と薬の使用日数を記録することが重要です。

頭痛日記を活用することで、患者さん自身が頭痛の特徴を理解し、医師と一緒に治療効果を確認できます。

東大阪みき脳神経外科クリニックでは、頭痛外来において片頭痛や緊張型頭痛などの診療を行っています。

大阪市・東大阪市・八尾市で、繰り返す頭痛や片頭痛にお悩みの方はご相談ください。

 

参考文献

  1. 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会.頭痛の診療ガイドライン2021.
  2. 日本頭痛学会.頭痛ダイアリー.
  3. International Headache Society. The International Classification of Headache Disorders, 3rd edition (ICHD-3). Cephalalgia. 2018;38:1–211.
  4. Ashina M, et al. Migraine: epidemiology and systems of care. Lancet. 2021;397:1485–1495.
  5. Ailani J, et al. The American Headache Society Consensus Statement: Update on integrating new migraine treatments into clinical practice. Headache. 2021;61:1021–1039.

 

執筆 三木 貴徳(みき たかのり)
東大阪みき脳神経外科クリニック 院長

資格

  • 日本脳神経外科学会 脳神経外科専門医
  • 日本脳卒中学会 脳卒中専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会 神経血管内治療専門医

所属学会

  • 日本頭痛学会
  • 日本認知症学会