転倒や交通事故、スポーツ中の接触などで頭を打ったあと、
「頭痛が続いている」「CTでは異常なしと言われたけれど不安」「数日経ってから頭が痛くなってきた」「めまいや吐き気がある」
このような症状でお困りではありませんか?
頭を打った後の頭痛(頭部外傷後頭痛)は、単なる打撲による痛みだけでなく、脳出血や慢性硬膜下血腫、低髄液圧症候群などが隠れていることがあります。
特に高齢者の転倒後や交通事故後の頭痛は注意が必要です。
東大阪みき脳神経外科クリニックでは、頭部外傷後の頭痛やめまい、吐き気、違和感などに対して、CT・MRI検査を含めた専門的な診察を行っています。
今回は、「頭を打った後の頭痛」について脳神経外科専門医の視点からわかりやすく解説します。
頭を打った後の頭痛とは?
頭を打った後に起こる頭痛は、「頭部外傷後頭痛」と呼ばれます。
軽い打撲でも起こることがあり、症状は数日で改善する場合もあれば、数週間〜数か月続くこともあります。
受傷直後は症状が軽くても、あとから悪化することもあるため、経過観察が重要です。
頭を打った後の頭痛で考えられる原因
1.頭皮の打撲や筋肉の緊張
頭皮や首周囲の筋肉が傷つくことで頭痛が起こることがあります。
比較的軽症で自然に改善することも多いですが、痛みが長引く場合は注意が必要です。
2.脳震盪(のうしんとう)
頭部への衝撃によって脳が揺れることで起こります。
脳震盪の主な症状
- 頭痛
- めまい
- 吐き気
- ぼーっとする
- 集中力低下
- 倦怠感
- 強い眠気
CTで異常がない場合でも症状が続くことがあります。
3.慢性硬膜下血腫
高齢者の頭部外傷後に特に注意が必要なのが「慢性硬膜下血腫」です。
頭を打ったあと、脳の表面にゆっくり出血がたまり、数週間〜数か月後に症状が出現します。
慢性硬膜下血腫の症状
- 頭痛
- ふらつき
- 歩きにくい
- 物忘れ
- 反応が鈍い
- 手足の動かしにくさ
「年齢のせいかな」と思われやすい病気ですが、治療で改善するケースも多くあります。
4.低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)
交通事故や転倒後に頭痛が長引く場合、「低髄液圧症候群」が関係していることがあります。
これは脳や脊髄を満たしている髄液(脳脊髄液)が漏れることで起こる病気です。
低髄液圧症候群の特徴
最も特徴的なのは、
「起きると頭痛が悪化し、横になると楽になる」
という症状です。
その他の症状
- 首の痛み
- めまい
- 倦怠感
- 耳鳴り
- 集中力低下
- 疲れやすい
通常のCTだけではわかりにくい場合もあり、MRI検査や症状の経過が重要になります。
こんな頭痛は要注意|早めに脳神経外科へ
頭を打った後、次のような症状がある場合は早めに脳神経外科を受診してください。
危険な症状
- 頭痛が徐々に悪化する
- 吐き気・嘔吐
- めまい
- 強い眠気
- 手足のしびれ
- ろれつが回らない
- 意識がぼんやりする
- 起き上がると頭痛が強くなる
- 家族から「様子がおかしい」と言われる
脳出血や慢性硬膜下血腫など、早期治療が必要な病気が隠れている可能性があります。
MRI検査の重要性
東大阪みき脳神経外科クリニックでは、症状や受傷状況に応じてCT検査・MRI検査を行っています。
MRI検査でわかること
- 慢性硬膜下血腫、小さな脳損傷、低髄液圧症候群を疑う所見、脳梗塞、その他の脳疾患
「頭を打ったけれど受診したほうがいいかわからない」という段階でも、お気軽にご相談ください。
CTで異常なしでも症状が続くことがあります
「救急病院でCTは問題ないと言われた」
「でも頭痛やめまいが治らない」
このようなケースは少なくありません。
脳震盪後症候群や低髄液圧症候群などでは、初期CTで異常が見つからない場合もあります。
症状が続く場合は、我慢せず脳神経外科で相談することが大切です。
東大阪で頭を打った後の頭痛なら東大阪みき脳神経外科クリニックへ
頭部外傷後の頭痛は、軽い症状に見えても重大な病気が隠れている場合があります。
特に、
- 頭痛が長引く
- 症状が悪化している
- 転倒後から体調が悪い
- 起立時に頭痛が強い
- 高齢者の頭部打撲
といった場合は注意が必要です。
東大阪みき脳神経外科クリニックでは、頭部外傷後の頭痛・めまい・吐き気・低髄液圧症候群のご相談に対応しています。
頭を打った後の症状でお困りの方は、東大阪みき脳神経外科クリニックまでお気軽にご相談ください。
(執筆 東大阪みき脳神経外科クリニック 院長 三木貴徳)
よくある質問(Q&A)
Q.頭を打った後、すぐ元気なら大丈夫ですか?
必ずしも安心とは言えません。
慢性硬膜下血腫のように、数週間〜数か月後に症状が出る病気もあります。
頭痛やふらつき、物忘れなどがある場合は受診をおすすめします。
Q.CTで異常なしなら問題ありませんか?
CTで異常がなくても、脳震盪後症候群や低髄液圧症候群では症状が続くことがあります。
つらい症状が続く場合は脳神経外科へご相談ください。
Q.低髄液圧症候群はどんな頭痛ですか?
「立つと頭痛が悪化し、横になると改善する」という特徴があります。
交通事故後や転倒後に症状が続く場合は、一度専門的な診察を受けることをおすすめします。
参考文献
国内文献
1)日本頭痛学会
慢性頭痛の診療ガイドライン 2021
2)嘉山孝正 ほか
「頭部外傷後の低髄液圧症候群」
脳神経外科ジャーナル
3)川又達朗 ほか
「外傷後低髄液圧症候群について」
Neurotraumatology
4)日本脳神経外傷学会
頭部外傷治療・管理ガイドライン
海外文献
1)Schievink WI.
Spontaneous spinal cerebrospinal fluid leaks and intracranial hypotension. JAMA.
2)Mokri B.
Spontaneous low pressure headaches. Headache.
3)ICHD-3
International Classification of Headache Disorders.
4)Levin M, Ward TN.
Headache after mild traumatic brain injury. Current Pain and Headache Reports.
