脳膿瘍は
脳内に膿が蓄積した状態です
脳膿瘍は脳内に膿が蓄積した状態で、頭痛、嗜眠、発熱、局所神経脱落などの症状があります。
日本国内での脳膿瘍罹患率は明確に調査されていませんが、他の先進国においては、人口10万人当たり0.4人~0.9人と報告されている状況です。
脳膿瘍の原因
脳膿瘍の原因としては以下などのものが考えられます。
- 中耳炎、副鼻腔炎、歯科感染症などの隣接する部位から感染が脳に拡大することがあります。
- 他の部位で発生した感染が血液を通じて脳に到達することがあります。例として肺膿瘍、心内膜炎、皮膚感染症などが脳膿瘍の原因となるケースがあります。
- 頭部外傷などの脳手術の結果、細菌が脳に侵入し、膿瘍を形成することがあります。
脳膿瘍の症状
脳膿瘍の症状は、膿瘍の大きさや位置、感染の進行具合によって異なりますが、一般的に下記のような症状があります。
- 頭痛
- 発熱
- 神経症状 ※運動障害、感覚障害、言語障害、視覚障害など
- 意識障害
- 吐き気と嘔吐
- 癲癇(てんかん)発作
- 局所症状、倦怠感、食欲不振
脳膿瘍の診断方法
- 病歴の聴取
- 身体検査
- MRI検査
- CT検査
- 血液検査
- 脳脊髄液検査(腰椎穿刺)
脳膿瘍の治療方法
治療方法は、膿瘍の大きさや位置、全身状態、病原体の種類などによって異なりますが、一般的には下記のような治療方法が用いられます。
抗菌薬療法
- 最初は、広範囲の細菌に対して効果がある広域スペクトル抗生物質が用いられます。
- 血液培養や膿の培養検査の結果に基づいて、特定の病原体に対してより効果的な抗生物質に切り替えます。
外科的治療
- 針を挿入し、膿を吸引します。比較的小さな膿瘍や手術が難しい場所にある膿瘍に対して行われます。
- 大きな膿瘍や複数の膿瘍、または吸引だけでは十分に排膿できない場合、外科的に膿瘍を開放して排膿します。
脳ドックにより予防医療のご案内
当院では予防医学に力をいれており『脳ドック』を行っております。
前述の通り、脳梗塞の治療は急を要します。そのため、普段からの生活習慣も重要になります。
定期的に脳ドックを受診し、日頃から生活習慣に配慮することをおすすめいたします。